う蝕除去中に神経(歯髄)が露出したが、歯髄を保存できた症例
一見う蝕がなさそうに見えますが、レントゲン撮影で隣接面に大きなう蝕が見つかりました。う蝕除去中に歯髄が露出しましたが、全ての歯髄を除去せず、消毒し薬を入れて歯髄(神経)を全て取らずに済みました。
- 術前口腔内写真
一見う蝕がないように見えますが、レントゲンで大きなう蝕が見つかりました。
- う蝕除去時
う蝕除去時に歯髄(神経)が露出しましたが、歯髄の状態は正常と診断していたので、歯髄の保存を試みました。
- 感染した歯髄を一部除去
感染した歯髄を一部除去し、止血を確認しました。
- MTA充填
MTAを充填しました。
- 補強後の写真
MTA硬化後を確認し補強を行いました。
- 仮歯
臼歯で健全歯質が少なかったことと、感染経路の遮断のために被覆して経過観察を行いました。
術前・術後の比較
- 術前レントゲン写真
歯髄近くまでう蝕があることがわかります。
- 術後6ヶ月レントゲン写真
根の先までは歯髄を除去せずに治療が完了しました。
施術内容の詳細
施術内容
レントゲン撮影で隣接面に大きなう蝕が見つかり、う蝕除去中に歯髄が露出したが、全ての歯髄を除去せず、消毒しMTAで封鎖し、仮歯で経過観察。3ヶ月経過後に生活反応を確認し最終補綴物を装着。
治療期間
3ヶ月
治療費用
う蝕除去などの生活歯髄療法55,000円(10%税込)、セラミックの被せ物110,000円(10%税込)
考えられるリスク
患者さんの口腔衛生状態が悪いと、再度むし歯になりそこから感染し根の治療が必要になるリスクが考えられます。